BOOK

『夢みる望遠鏡』幸村みよ著



幸せの鍵は本当の自分自身を知ること。

人生にとって大切なことが親子で読めるスピリチュアルな冒険物語!



【あらすじ】

 丘の上の公園で将来の夢の話に夢中になっていた、小学六年生のリク、ミウ、ツバサ、ソーラ、アイの五人は、不思議な老人に声をかけられます。その老人は自分が発明したという「未来や過去が見える望遠鏡」を持っていました。子供たちは未来に夢がかなっているかどうか確かめたくなり、老人に望遠鏡をのぞかせてほしいと頼みます。老人は、一人ひとりがいちばん大切にしている宝物を持ってくるなら、望遠鏡を貸してあげてもいいと答えました。

 翌日、老人から言われたとおり宝物を持参した子供たちは、次の満月までの約一カ月間、その望遠鏡を貸してもらえることになりました。老人は使い方を説明したあと、最後に「望遠鏡で何が見えても、それは何千、何万とおりもある未来の可能性の中の一つだ。未来は決められたものではない。未来は変えられる。その力はみんな持っている」という言葉を残し、みんなの前から去っていきました。

 望遠鏡をのぞいた子供たちは、そこに何を見たのでしょう? 夢はかなっていたのでしょうか? じつは五人全員が、未来の自分から意外なメッセージを受け取ったのです。もっとも気がかりなのは、生まれつき病弱な少女アイでした。望遠鏡に映った一カ月後のアイは、病院のベッドの上で昏睡状態に陥っていました。それからしばらく経ったある日、まさかと思っていた事態が訪れます。アイは急に具合が悪くなり、入院してしまったのです。

 さあ、たいへん! リク、ミウ、ツバサ、ソーラの四人は、アイを救うため、さらに自分たちの未来に希望をもつために、薬草研究家のマーヤに会いに“野之花島”に出かけることになります。その冒険の旅を通して、自分が大事にしていた宝物以上に価値のあるものを手に入れる子どもたち。そして、彼らの勇気ある行動と、心からの祈りが奇跡を生みます……。

 物語は二十年経ち、三十二歳になった主人公たちの姿も描いています。では、実際に訪れた彼らの未来は、どんな未来だったのでしょう? かつて望遠鏡で見た未来とちがいはあったのでしょうか? それは……。




エンジェルプレス刊

2003年2月1日発行

定価1543円(本体1429円+8%税)



【購入方法】

下記のサイトまたは、お近くの書店にてご注文いただけます。


Amazon

エンジェルプレス

honto

TSUTAYA

「本書を推薦します」

 

山川紘矢さん・亜希子さん(序文より抜粋)

アメリカの映画、「スタンド・バイ・ミー」を彷彿とさせるような仲良し五人組の物語。でも、あの映画のように怖い話ではなくて、子供たちが本当の幸せを手に入れるための、数々の知恵を学んでいく物語です。幸せになるための秘密を知って、それを心のどこかにいつまでも置いておけば、人生の途上でつらいこと、悲しいこと、迷うことがあっても、いつかまた、それを思い出して自分らしい生き生きとした人生を実現できる、そんな気持ちにしてくれる本です。親子で一緒に読んでみて欲しいと思います。

Column          

夢を見よう。夢を話そう。 


 私の処女作『夢みる望遠鏡』の主人公は、リク、ミウ、ソーラ、ツバサ、アイという男女五人の子供たち。友人を助ける理由から、突然、野之花島への旅に出かけることになった子供たちは、そこで待っていた女性、マーヤの導きにより、本当の望みを見つけるという貴重な体験をします。幸せになるための知恵を学んだ子供たちの、二十年後の姿も描いた『夢みる望遠鏡』は、年代を超えて楽しめるスピリチュアル・ファンタジーです。

 勘のいい人は、すぐにお気づきになると思いますが、子供たちの名前は、すべて自然界からもらってつけています。陸、海、空、翼、愛です。ちなみに、マーヤは山です。物語を考えるとき、私は宇宙、あるいは全体を意識します。一作品でひとつのサイクルを完成させるつもりで、構成づくりに取り組みます。読み終えたとき、新たな世界が広がる、そんな作品に仕上げたいからです。それは創り手としてのこだわりであり、最初の読み手である自分自身の希望です。それで、登場人物の名前にその思いをこめてみたわけです。

 名前がカタカナなのはなぜ? ときどきそんな質問を受けますが、それは漢字を使うことにより、視覚的に限定されたイメージをもたせたくなかったことが大きな理由です。名前だけでなく、場所や時代もあまり限定できないように書いたつもりです。読者の想像にまかせる部分を多く作りたかったのです。

 また、登場人物の名前と夢は、深く関連しているのですが、本を読まれたみなさんは、気づいていたでしょうか……? それとも、ああ、なるほどと、今思いましたか? ここにもちょっとした、人生のからくりを含ませました。私たちの名前には、今生の目的(バースヴィジョン)に関するヒントが隠されているといわれていますが、子供たちの名前と夢を結びつけたのは、それを象徴させたかったからです。夢が見つからない、何をしたいかわからないという人は、自分の名前から探ってみると、すてきな夢や使命がひらめくかもしれません。どうぞ、やってみてください。

 『夢みる望遠鏡』は、物語を楽しんでいるうちに、さりげなく人生の知恵が伝わる読み物にしようと思って書きはじめました。しかし、いざ書き出すと、最初に考えていたより、もっと深い内容になり、それには書いている本人も驚きました。「死」や「光の世界」を扱うのは、少し勇気が必要でしたが、そこを物語の重要ポイントにしたかったので、どうしても省くわけにはいきませんでした。いちばん気を配ったのも、じつはその箇所でした。執筆にとりかかると、高い次元とつながるようです。体験にないことでさえ、すらすら書けるのは、そういうことだと思います。創作というのは、スリリングでおもしろい作業です。

 ところで、『夢みる望遠鏡』が生まれたきっかけも、私にとってはドラマチックでした。2001年1月に交わされた、カナダに住む友人とのメールが、すべてのはじまりでした。彼女とはその数年前からつきあいがあったにもかかわらず、お互いの夢がとても似ていることを知ったのは、なんとそのときが初めてでした。彼女は子供たちのための絵(童画)を描きたくて、私は童話を書きたかったのです。といっても、そのころ、私は何かを書きたいとは思っていましたが、それが童話だと、はっきりと意識していませんでした。でも、彼女の言葉が引き金となって、私は童話が書きたかったんだと気づいたのです。それは、砂漠で宝石を発見したようなすばらしい瞬間でした。

 太平洋を間に挟み、メール上で大いに盛り上がりました。誰かと夢を語り合うことはワクワクして、細胞が活性化し、身体中にエネルギーが満ちあふれてきます。相手がまじめに思いを受けとめてくれたときのよろこび、なんともいえません。話すことで、夢との距離がぐっと近くなります。そんなとき、突然、スイッチが入ったのです。物語の方から、どんどんやってきて、それはもう、言葉にするのが追いつかないくらいでした。

 そんな状況の中、『夢みる望遠鏡』は構想の期間も入れて、約二カ月間で完成しました。そして、それから二年も経たないうちに、無名の新人が書いた童話が、本になって出版されたのですから、まさに夢のような話です。奇跡ですね。

 夢の種を蒔いたら育てる、つまり夢を人に話し、応援のエネルギーをもらうことは、夢の実現に大いに役立つと思います。夢をもっているなら、聞いてくれる人に、いっぱい話すといいですね。それに、きちんと行動が伴えば、必ず協力者があらわれます。もし、話したい人がいなかったら、神さまにに聞いてもらう手もあります。日記に書くなどして、毎日、休むことなく夢を育てていきましょう。

 『夢みる望遠鏡』の中にも、子供たちが自分たちの夢を、みんなの前で生き生きと語るシーンが出てきます。そのあと、夢がかなっているかどうかを確かめることのできる「未来や過去が見える望遠鏡」を持った不思議な老人が、子供たちのいる場所にやってくるのですが、それも偶然ではありません。子供たちの夢に対する熱い思いが、その老人を呼んだのです。

 こうした奇跡的なことは、物語の中だけでなく、形はちがうけれど、私たちの日常にも起こりうることです。真剣に夢を語る人のところに、神さまは味方を送ってくれるのだと、私は信じています。

 夢を話しましょう。小さくても大きくても、笑われてもいいから、明るい声で話しましょう。その夢が本気なら、人々の愛という栄養をもらって、夢は育ち、いつかときが来たら、きっと美しい花を咲かせます。そして、同時に忘れてならないことは、人の夢も心から応援することですね。与えたものは、自分に返ってきますから。

 愛と平和のもとで、みんなの夢、地球の夢が、どんどん実現していきますように。


2003年1月吉日

幸村みよ



☆ 上記のコラムは、エンジェルプレスのホームページ用に書いたものです。